シリーズ6回目は第五チャクラです。このチャクラは自分の内側に感じていることを外側に表現することに関係しています。自分の内側の創造性を生かし、外側へ自己表現をしていく力を養います。
シリーズも残り3つとなりました。前回までのおさらいとして過去記事も一緒に見直してみてください。
第五チャクラは「表現」のチャクラ
第五チャクラは喉に関係します。また、口、舌、首など胴体と頭をつなぐ部分を司っています。
色は深いブルーや紺色。
このチャクラは、コミュニケーション、表現、創造性に関係しています。
表現といっても思考で考えついたものではなく、心で感じたことを表現していくチャクラです。
自己表現が苦手とされる日本人はこのチャクラが弱く、自分の感じていることを表現することよりも、他者と同調することや、人の意見を取り入れすぎたりしてしまいます。
このチャクラを活性化するためには、周りの意見に惑わされすぎず、自分の心からの思いを表現することが大切です。
純粋な気持ち、自分が感じている真実を表現する勇気を持つことにより、喉から上にある第六、第七チャクラの特徴である精神性を高めていくチャクラのバランスがとれるようになります。
トラウマを感じると萎縮する第五チャクラ
このチャクラが萎縮するのは人とのコミュニケーション間でのトラブルです。
子ども時代に誰かから恥をかかされたり、仲間はずれにされて悲しい思いをしたり、裏切られたと感じる経験が重なったりすると、萎縮してしまいます。
また、思春期などに人のうわべと内心で思っていることが違うという多面性に衝撃を受けた経験や、両親に支配的に育てられ言い返すことができないような環境に置かれた場合でも萎縮してしまいます。
この萎縮した状態で成長すると、自分の感じていたことから表現する自信がなく、常に他者に正解を求めてしまう不安感、自身のなさが気付かぬうちに、身についています。
第五チャクラのバランスがとれると豊かな表現力が得られる
第五チャクラのエネルギーのバランスがとれている人は、とても聞き上手な人が多いです。また豊かな耳障りのよい声を持ち、会話のリズムやタイミングのバランスもよいのが特徴です。
話がうまく、何を伝えようとしているのかが明確で、常に自分の感じた真実や意見を率直に話します。
言葉と行動が一致しているので相手に信頼感を与え、凛として見えます。
人生を自らの力でクリエイティブしている自覚があるので、表現も豊かで、自分、他者、生きている世界を信頼する力が強くなるでしょう。
エネルギーが不足していると内向的になりがち
反対に、第五チャクラのエネルギーが不足している人は、自己表現を苦手とし、声が弱々しくなりがちです。自分の内側で感じていることを表現することに恐れを感じたり、人の意見に流されたりしてしまいがちです。
内向的でシャイな人が多く、感情を表現するのが苦手であったり、自分の感情を抑圧する傾向が見られます。そのため、自分自身や他者、自分の生きる社会に不信感を抱いている場合があります。
肉体的特徴でいえば、音の取り方が苦手でリズム感がよくなかったり、音程を取ることが難しく音痴になる傾向もあるようです。
過剰な人は他者にストレスを与える場合がある
一方、エネルギーが過剰になっている場合は、常に話すぎる、おしゃべりな傾向が見られ、言葉で他者を支配・コントロールしようとします。
他者の話を聞けず、自分自身のことばかりを話したがります。
声が威圧的だったり、会話があちこちへと飛び注意散漫になったり、傲慢さが感じられます。
つまり他者とのコミュニケーションの軸が、支配やコントロール、自分自身を本来より大きく見せようとする、演出をしないとエゴが満足しない、というような関係性になりがちです。
これは自分に過剰な自信があるようにみえて、実は自分自身に対して不信感を持っているため、それを隠すための行為となっている場合が多いためです。
自己表現を抑えていると心身の不調が現れる
このチャクラのバランスが崩れてしまうと、耳や声、口、首、肩に不調が出やすくなります。
特に甲状腺や副甲状腺に不調を抱えてる場合、アーユルヴェーダ的にいえば、自己表現を抑圧している人に起こりやすい不調として捉えます。
自己を抑圧しているエネルギーはとても強力で、免疫力にネガティブな影響を与えやすいとされています。
言いたいことがいえず、いつも言葉を飲み込む傾向にある場合、それが毒素となって不調を作ってしまいます。
第五チャクラを整えるヨガポーズ
第五チャクラを整えるヨガポーズをご紹介します。このポーズは喉まわり、甲状腺に刺激を入れる「マツヤアーサナ=魚のポーズ」です。
1.仰向けに寝ます。
2.両脚は閉じましょう。
3.両手のひらを床側へ向け、両肩甲骨を背中へ寄せるようにして両腕全体を体の下に入れます。
4.息を吸いながらひじで床を押し、胴体を起こします。
5.頭と首の力を抜き、背中と胸を突き上げるようにして頭頂部を床に下ろします。
6.ひじで床を押し、背中を持ち上げる力を使い、首や頭の負担をフォローします。
7.喉、胸の上部が伸びているのを感じながら10呼吸キープしていきましょう。
8.終えたら頭をずらしながらゆっくりと下ろししばらく楽な姿勢で休みます。
ひざを抱えて丸くなるのもよいでしょう。
第五チャクラを整えて、心で感じていることを言語化してみよう
今回ご紹介したヨガポーズを参考に、第五チャクラを整えたら、ぜひあなた自身が心で感じていることを、「言語化する」こともやってみてください。
自己表現が苦手な方は、自分自身が本当は何を感じてどう思っているのかを明確に表すことが苦手です。それは自分自身が、何を感じているのかをよく理解していないことが多いからという理由があります。
他者に合わせてばかりいてそこに安全を感じていると、本当に自分が感じている思いがわからなくなってしまいがちです。そんな状態で他者に自己表現をしようと促されても難しく感じるはずです。
まずは、自分が何を感じているのか、どんなときに自分の意見を飲み込んでしまうのかを意識的に観察し、ノートなどで言語化する練習がおすすめです。
自分自身と対話をするように自己とのコミュニケーションがとても大切です。それは自分自身への信頼感や安心感をも養ってくれる大切なもの。
自己との対話ができるからこそ他者とのコミュニケーションが成り立ちます。まずは気負わず、自分の感じていることを言語化することから始めてみましょう。
「マナヨガ」代表。20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。心身の調和こそ健康だと痛感し、ヨガセラピーを学び始める。また姿勢と歩き方から改善し楽な体へと整える“マナメソッド”を発案。現在、名古屋、東京を行き来しながら本来の自分らしさを引き出すレッスンを行う。フルオーダーメイドで作る個人レッスンは、キャンセル待ちが出るほど定評がある。
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