今回は、前回に記述した体質別オイルでのセルフケアでも紹介した「ひまし油」について
ご紹介したいと思います。
2021.02.08
体質別オイルで体と心を整えるセルフケア
アーユルヴェーダは古代インドで生まれた世界で一番古い伝統医学であり、代替医療の一種だということは、ご存じだと思います。 現地ではアーユ...
アーユルヴェーダでは古くから治療の際に「ひまし油」が使われてきました。
アーユルヴェーダひまし油の使用例として
- 抗炎症作用や抗菌作用をいかして傷の修復に使用
- ターメリックの粉末を一緒に混ぜこみ、顔のパックで美白効果
- 便秘時にお腹に塗り、ひまし油シップでデトックス
などがあげられます。
つぎに「ひまし油」とはどんなものかについて紹介します。
ひまし油について
アーユルヴェーダでは体質別オイルでのケアをおすすめしていますが、その内のカパ体質におすすめの「ひまし油」があります。
ひまし油は、「ひま」トウゴマというトウダイグサ科の植物の種子を「ひまし」といい、この実から採れる低温圧搾された植物油のことをいいます。
トウゴマの種子には「リシン」という毒物が含まれていますが、オイルを圧搾したときに毒物は搾りかすのほうに残るため、オイルには毒性は含まれません。
ひまし油は、粘性の高いオイルですが、浸透性も高くお肌にスッーとなじみやすいオイルです。
ギリシャ時代から愛用されていて、日本でも古くは排毒、下剤として使われていました。
多くの不飽和脂肪酸と少量の飽和脂肪酸を含み、アーユルヴェーダでは現在も下剤として使われています。また、インド・スリランカでは、皮膚のケアにもよく使われていて、肌荒れや傷にも薄く塗って使用すると効果を実感できるそうです。
ひまし油シップでデトックス
アーユルヴェーダでは、ひまし油はデトックス効果が期待できるとされています。ここでは、自宅でも簡単にできるセルフケアをご紹介します。
「ひまし油温シップ」というアーユルヴェーダの毒素排出療法です。
「ひまし油温シップ」といえばエドガーケイシー療法を思い出す方も多くいらっしゃるかも知れません。アメリカで予言者・自然療法の父ともいえるエドガーケイシー、多くの相談者に薦めていた毒素排出療法「ひまし油温シップ」です。
「ひまし油温シップ」は安全で日々のケアに取り入れやすいセルフケアです。
デトックスや免疫機能を高めることが期待できるということで知られています。
ひまし油温シップに期待できる効果
アーユルヴェーダでは、ひまし油温湿布は以下のような効果が期待できるとされています。
- 内臓のケア(機能改善、消化吸収)
- デトックス(便秘改善、子宮の毒素排出)
- 免疫機能改善
- 神経系のバランスの回復
- 代謝アップ
- リンパや血液循環の促進
- 老廃物排出
- 美肌効果
- 保湿効果
現代では、甘いものや添加物の入ったものを避けて食事をすることが難しい時代になっています。特に、外食の多い方、コンビニやファーストフードなどをよく利用する方は常に体に負担を掛けてしまっている状態です。
そのため、アーユルヴェーダでは定期的に「ひまし油温シップ」でデトックスすることをおすすめしています。
ひまし油温シップのやり方
【用意するもの】
- 無漂白の布
- ひまし油
- サランラップ
- 温熱パッド(無ければ、温タオル)
- バスタオル
- 重曹
【やり方】
- 布を2重にしてたっぷりとひまし油に浸す。
- 右脇腹にひまし油に浸した布をあてる。
- その上から油が他につかないように、サランラップを巻く。
- その上からバスタオルを巻いて温熱パッドをあてる(またはサランラップの上から温タオルをあて、さらにバスタオルを巻く)。
- この状態で1時間横になる(このときできるだけテレビなどは見ず、リラックスする音楽などを聞いて過ごす)。
- パックが終わったら、コップ一杯のお湯に重曹少々を溶かし、その溶かしたお湯で絞ったペーパーなどで体に付いた油を拭き取る。
ひまし油温シップは毎日行うことも可能ですが、3日行って4日休むというように、間隔をあけて行うとよいです。
湿布3日目の夜にオリーブオイルを小さじ1~3杯程度摂取します。オリーブオイルは排泄を促す効果が期待できるとされているためおすすめです。このサイクルを3週間繰り返して、4週目はお休みにします。
ひまし油温シップの注意事項
生理中はひまし油温シップはしないでください。
今回紹介したオイルマッサージは、日常で簡単に取り入れやすいセルフケア法です。日々蓄積されるアーマや精神的なストレスを溜め込まない体作り、ご自身の体と心のケアにぜひ、取り入れてみてください。
※上記ケア方法に合わないという方は直ちに止め、また妊婦さんや持病のある方、不安な方は事前に医師や専門家に相談してから行ってください。
その他の、ひまし油簡単美容ケア
その他、日々のセルフケアに取り入れてほしい簡単な方法をご紹介します。
お肌の乾燥対策に、ひまし油でお顔のフェイスパック
- 洗顔後にお風呂に浸かりながら、ひまし油をお顔全体に塗布。
- たっぷりと顔にひまし油を塗布後、5分ほど置く。
- その後軽く洗顔して、優しく水分を拭き取る。
- 顔が乾く前に再度、ひまし油を塗布しそのままにしておくか、いつものケアをおこなう。
かなりのしっとり高保湿で、お肌の荒れ、傷にもおすすめです。
古くから人々に使われているひまし油を使って、日々のケアやデトックスに
取り入れてみてください。
参考資料:NPO法人 ECCJ日本エドガー・ケイシーセンター『ひまし油温熱パック』, https://edgarcayce.jp/?frc01
インナービューティーラボnaturelfeeling『エドガー・ケイシー療法「ひまし油湿布」とは』, http://naturalfeeling.jp/
ヘッドセラピーを中心にリンパで身体バランスを整える「SURYA」をしています。
39才から体調不良になり栄養失調とまでいわれた経験をきっかけに、自分の身体と向き合いアーユルヴェーダを生活に取り入れて克服しました。薬に頼らずに生きる、生活習慣を変えるアドバイスと身体のケアをお伝えしています。
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