アーユルヴェーダは、世界を代表する伝統医学。
私たちが知っている医療という概念では収まり切れない生活をするうえでの教えのようなものを含む予防医学に匹敵する分野と、医療という分野に分かれています。

シンプルかつ誰もが実践することができ、時代が変化しても普遍的です。

本来私たち人間は、幸せに暮らすために生を受け、生きていくのですが、アーユルヴェーダとはそのための生活法という位置づけで認識していただければと思います。

今回は、アーユルヴェーダの基本的なことを簡単にご紹介していきます。

アーユルヴェーダでは「自分を知る」ことを大切に考える


まず、とても大切なこととして、自分を知ることから始めていきます。
情報が散漫している現代においては、自分自身を見失ってしまっている方が多いように感じます。

アーユルヴェーダでは、VATA(ヴァータ)風・PITTA(ピッタ)火・KAPHA(カパ)水のエネルギー体(ドーシャ)分類され、各ドーシャによって生活法が違ってきます。

つぎに、自身のドーシャについての知識を深めていき、アーユルヴェーダの7つの分野であるアーユルヴェーダ食事療法・瞑想・ヨガ・音楽療法・宝石療法・ホロスコープ、アーユルヴェーダトリートメント各種などを日々行いながら、自身の健康維持をはかり、促進していきます。

その教えは、多岐にわたるため、ひとつづつ取り入れながら習慣化していくのがおすすめです。

私たち人間は、体(シャーリラ)・精神(サットヴァ)・魂(アートマ)で構成されています。この3つのバランスをとることを守ることが大切になります。
体(シャーリラ)・精神(サットヴァ)・魂(アートマ)のバランスがとれたときにバランスの取れたものの見方、考え方を手に入れ、本来の自分としての生き方に関心を持つようになります。

アーユルヴェーダは精神(サットヴァ)の健康も重要視し、切望・迷い・不安・怒る・恐怖を抱く・憎む・嫉妬などの心の行為、これらがあると精神(サットヴァ)が健康でないと考えるほど、精神(サットヴァ)を大切に考えます。また、魂(アートマ)はあなたを一番豊かなところへ導く存在として捉えます。

このようにアーユルヴェーダでは、心・体・魂の声に耳を傾けることを大切にしています。

アーユルヴェーダが唱える健康の定義


アーユルヴェーダが唱える健康の定義とは、ドーシャのバランスがとれていること、消化機能(アグニ)が正常であること、体の組織(ダートゥ)が正常に機能していること、老廃物(マラ)の排泄・生成が正常であること、そして、味覚・視覚・聴覚・触覚・嗅覚の5感が至福に満ち溢れていることを指します。

アーユルヴェーダのドーシャ理論を基本に、自身のドーシャを知り、食生活を整えていくことで体質は内側から改善されていきます。ですが、心に溜まったストレス、空気の汚れ、食品の残留農薬や合成添加物を日々の生活からすべて取り除くということは非常に難しく、体に溜まっていく老廃物(マラ)や毒素(アーマ)は、体の不調和や老化、心的ストレスを引き起こします。これらを、デトックス効果の高いスパイスやそのほかの食品を食事に取り入れたり、アーユルヴェーダトリートメントを定期的に受けたりすることで健康維持を行うことが可能になるとしています。

アーユルヴェーダの一日の過ごし方 DINACARYAディナチャリヤ


今このような時代だからこそ、私たちは原点に戻り、5000年続いてきたアーユルヴェーダを暮らしの中に取り入れ、役立てていただけたらと思います。

そこで今回は、アーユルヴェーダの一日の過ごし方DINACARYAディナチャリヤをご紹介します。
ディナチャリヤとは、毎日繰り返される自然界の営みに私たちが合わせ寄り添って生活をしていくことです。それは、体内リズムを整えることにつながるので、ぜひ実践してみてください。

ディナチャリヤ「起床時間と起床後の過ごし方」


まずは、起床時間です。
日の出から96分前の『聖なる時間』(ブラーマムフルタ)のときに一日をスタートさせます。この時間は、大地が静まりかえり空気も澄み切っていて、とても新鮮で清々しい気分になります。日本にも『早起きは三文の徳』ということわざがありますが、まさにそんな気分にさせてくれます。

そして起床後、口の中を洗います。
ただ口をうがいしたりゆすぐのではなく、舌に付着している白い苔を取り除くことが大事です。白い苔は、食べたものの残りかすや、口の中で繁殖した細菌です。これを取り除くことで、消化を促し、病気の予防・食べすぎ防止になります。タングスクレーパーという金属で取り除くのがおすすめです。

それから、白湯を飲みます。
近年、日本でも白湯を飲む習慣が広まってきていますよね。朝の1杯の白湯に始まり、1日数回にわたって計2リットルくらいを飲むとよいです。

飲む量にはもちろん個人差はありますが、白湯は体に溜まった毒素(アーマ)を排出する一番簡単な方法です。

アーユルヴェーダでは白湯は内臓を温めてすっきりと毒素を洗い流してくれる作用があり、消化力を高めてくれる飲み物とされています。免疫力を高めるには、同時に消化力も上げなければいけません。一度沸騰させると水の持つ浄化作用によって食欲増進や体内の管の洗浄、消化を助けるなどの作用が高まるとされています。
また白湯には排泄を促し前日に溜まった毒素を排出してくれる作用があるとされているので、便秘でお悩みの方へは、白湯生活を実践することからはじめてはいかがでしょうか。

ディナチャリヤ 「瞑想とヨガ」


つぎに、瞑想とヨガです。
瞑想とヨガを端的にご紹介するのは難しいので、ここでは深呼吸と簡単なストレッチや体操を取り入れることで体を目覚めさせていく方法をお伝えします。

現代では多くの方が忙しい毎日を過ごし、呼吸が浅くなっています。
朝の目覚めの数分間や休憩時間に深呼吸を行い、新鮮な空気を全身にゆっくりと巡らせてあげてみてください。きっと、体は喜び、深いリラックス感を得ることができます。また、血流もよくなり、体中の細胞が活性します。

そして、自分の姿を鏡に映し確認をしてみてください。
女性は、鏡を見ることも多いと思いますが、男性も自分の問診だと思って鏡をみてください。
たとえば、肌の色や艶、目の下のくすみなどの日々変化しているご自身をしっかりと確認し、不健康な状態へと発展していかないよう些細な変化にも気づいてあげてください。

そして最後に笑顔チェック!!
自然な笑顔でいられるかどうか・・・
無理矢理笑顔を作ろうとしていないか・・・

笑顔でいられないのであれば、その原因は何なのだろうと、一度立ち止まりチェックする習慣を持つことをおすすめします。

一日の始まりである、朝の過ごし方はとても大切です。現代多くの方は時間がないので朝からこのようなことを行う余裕はないと話しますが、まずは出来ることからのスタートするのがよいと思います。

ディナチャリヤ 「食事」


深呼吸やストレッチなど、瞑想とヨガのつぎは、食事について。
食事は朝食・昼食・夕食と3食摂ります。食事には様々なルールがあるのですが、今回は決まった時間に食べてリズムを保つということと、量の調整をご紹介します。

アーユルヴェーダでは朝食は、起床してから2時間以内にとるのがよいとされています。
昼食は12時、夕食は18時~19時が最適です。就寝前3時間以内に終えてください。

3食の食事の中で一番量を摂るのは昼食。
一日の中で最も活動的な時間となるため、しっかりとした量と栄養を摂ることが大切です。

夕食は、体の機能も低下するため、消化によい食事をゆっくりと楽しみます。暴飲暴食の体への負担は大きく、続けているとやがて体調不良や病気へと発展しかねません。
ご自身で注意を払いながら、何か栄養が偏っていないかを調整してみてください。

ディナチャリヤ「入浴と就寝時間」


最後に、入浴と就寝時間です。
入浴は、夕食を終え消化が落ちつきはじめてからがよいとされています。

とくに冷え性でお悩みの方、しっかりとお湯に浸かって一日の疲れを癒し、体を芯からポカポカと温めてください。そうすることによって、良質な睡眠へと導かれていきます。

就寝は、22時までがよいです。
睡眠時間は、最低でも6時間~8時間が理想です。
寝ている間に体も心も休息していますので、体を使うことと同じように体を休息させることも大切にしてください。

今回は、アーユルヴェーダの一日の過ごし方として基本的なことの中から一部をご紹介しました。ぜひ、アーユルヴェーダの一日の過ごし方「DINACHRYAディナチャリヤ」を生活に取り入れてみてください。

最後に、現代におけるアーユルヴェーダの役割


自然界の営みにあわせる暮らしは、人間の利益追求型の暮らしによってかけ離れてしまっています。多くの方が忙しく過ごす現代だからこそ、原点に戻り、アーユルヴェーダの知恵を参考にしてみてはいかがでしょうか。

疲れが抜けないという方ややる気が起こらないという方、また不調が続いている方などは何が不調和を生み出しているのか原因を考え、一度立ち止まり、すべてに調和を与える生活法であるアーユルヴェーダの教えを実践してみてください。


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