【レシピ動画】アーユルヴェーダ的梅雨の過ごし方と食事方法

アーユルヴェーダ料理レシピ

梅雨の季節は、春に芽吹いた草木や、畑田んぼに植えられた農作物たちにとっては恵みの雨となり、ぐんぐんとまばゆく成長していきます。
一方、私たち人間にとって気温と湿度が同時に上がるこの季節は、食欲も落ちやすく、体調がすぐれない人も少なくありません。

季節に合った暮らし方や食事をすることで自然と調和させ、人間の体や心への負担を軽くすることができます。今回は梅雨から夏の間におすすめのレシピも紹介しているので、参考に取り入れてみてください。

アーユルヴェーダ的 梅雨を楽しむ暮らし


梅雨の時期には、爽やかな白い色に身にまといましょう。雨の水たまりや、瑞々しい野草の姿を目にすると涼しさを感じることと同じように、爽やかな「色」を上手に取り入れることで気持ちが涼やかに、穏やかになります。

また、体が重く感じるときには、ヨガやウォーキングなど体を動かすことがおすすめです。血液や気の流れがよくなり、体も気持ちも軽くなります。少しぬるめのお風呂に浸かり、汗をかくこともおすすめです。

整った空間で、清潔で肌触りのいい生地に包まれ睡眠をとることも大切です。散らかった部屋でじめっとしたパジャマやシーツに包まれるのではなく、サラッとした自然素材(コットンや麻など)の衣に身を包み、気持ちが落ち着く空間で、質のよい睡眠をとりましょう。

それぞれの季節を楽しむことが、アーユルヴェーダの暮らし方のポイントとなります。

消化力が1年で1番弱まる季節


アーユルヴェーダでは、ヴァータ(風を象徴するエネルギー)、ピッタ(火を象徴するエネルギー)、カパ(水を象徴するエネルギー)が体の中でバランスよく働いていたら「健康(=調子がいい状態)」とされています。梅雨の時期は、このすべてのエネルギーバランスが崩れやすい季節になります。

この時期には食欲がわかないことや、食欲があっても、あっさりしたものやさっぱりしたものしか受け付けないことがあります。それは、消化力が落ちているサインです。

消化力が落ちると免疫力低下にもつながります。未だ落ち着いていないコロナウィルスや、これから気をつけなければいけない食中毒の予防にも、消化力を弱めないことがまず、大切です。

消化力を弱めない食事方法

無理をして食べる必要はありません。食事の基本は、つぎの食事までに空腹を感じる「量」と「質」のものを食べることです。

消化力が弱っていると感じたら、消化に重い揚げ物や乳製品、レトルト食品や加工食品はできるだけ避けましょう。

このような食べ物は消化に重く、消化自体がきちんとできずにアーマ(未消化物)を発生させます。アーマは体調不良の原因になるので、アーマを発生させない食べ方をすることが大切です。

消化に軽い野菜や皮が剥かれた豆、古い穀物、肉のスープなどがおすすめです。

消化力を上げるスパイス

ほとんどのスパイスには、消化を助ける働きが備わっています。普段の食事に少しずつスパイスを取り入れてみましょう。

おすすめスパイス「ショウガ」


日本の食卓に頻繁に使われるスパイスであり、馴染みのあるものです。

  • おろしショウガ・・・冷奴やそうめん等、冷たいメニューの際にはぜひ添えてください。冷たい食事は口当たりにはいいのですが、消化の「火」を弱めることにつながりります。ショウガを一緒に摂ることで、消化を助けてくれます。
  • 刻みショウガ・・・炒め物や煮物に加えましょう。ショウガのスッとした味わいが油ものの重さを軽く感じさせてくれ、また消化も促進させます。
  • 乾燥ショウガ・・・白湯や紅茶等に加えて飲むだけでも効果を発揮します。パウダー状で使いやすいので、色んなものに少しずつふりかけてください。摂り過ぎるとピッタを乱すのでほどほどにしましょう。

おすすめスパイス「コリアンダーの種」

pixabay

コリアンダーの種は、葉(パクチー)のような強い香りではありません。潰すとほのかに甘く爽やかな香りがします。

  • コリアンダーシード水・・・コリアンダーシード大さじ1を水(湯冷まし)500mlに一晩浸けて翌朝飲みます。体の火照りなどの熱を尿から排出する働きがあると、アーユルヴェーダではされています。また、消化力を高める働きもあります。

※水に浸けていたコリアンダーシードは、土に植えると発芽してパクチーが収穫出来ます。

アーユルヴェーダの梅雨におすすめレシピ


季節の野菜は、私たちの体調を整える助けをしてくれます。それもそのはず、自然の産物は自然と調和されたものが育ったものです。調和されている食材を食べることで、私たちの心身も調和されやすくなります。

ムングダルとズッキーニのスープ

著者撮影

【材料】約2人分

  • ギー 小さじ2
  • 玉ねぎ 100g(中半分)
  • ズッキーニ 100g(小1本)
  • ムングダル 大さじ2
  • 水 300ml
  • 乾燥ショウガ 小さじ1/6
  • 塩 小さじ1/3
  • ブラックペッパー 適量

【作り方】※ レシピ最後に作り方動画も掲載しています

著者撮影

  1. 玉ねぎはスライス、ズッキーニは5mm幅にカットする。
    ムングダルは洗って浸水させる。
  2. 鍋にギーを入れ、玉ねぎを加えて透明感がでるまで炒める。
    ズッキーニを加えて炒める。このとき、飾り用にズッキーニを少し取り出す。
  3. ムングダルと水を加えて具材が軟らかくなるまで、蓋をして20分程度弱火で煮る。
    乾燥ショウガと塩、ブラックペッパーを加える。
  4. ブレンダーかミキサーにかけてポタージュ状にする。
  5. 器に注いで、2のズッキーニを上にのせる。

※ギーは熱性を鎮静させます。
※ムングダルは皮無しのものをお使いください。

梅雨の過ごし方と夏バテの予防

pixabay

消化力が弱くなっている梅雨期に、消化に重いものや体に負担をかけるような生活をしていると、アーマ(未消化物・毒素)が発生しやすくなります。アーマは少しずつ積み重なるように増えていき、体の不調を引き起こします。

夏の暑さに耐える強いしなやかな体には、消化力に応じたバランスのとれた食事を摂ることがとても大切です。また、真夏時も消化力は低下しているままなので、梅雨期の食事法は、夏バテ時や夏の食事にもとても有効です。

 

参考資料:
VB.アタヴァレー著/稲村晃江訳(1987.7.20)『アーユルヴェーダ 日常と季節の過ごし方』平河出版社
上馬場和夫/西川眞知子著(2002.5.10)『インドの生命の化学アーユルヴェーダ』農山漁村文化協会
香取薫/佐藤真紀子著(2014.10.3)『アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ』径書房
デイビット・フローリー、ヴァサント・ラッド著/上馬場和夫訳(2000.5.1)『アーユルヴェーダのハーブ医学』出帆新社

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コメント

  1. 2022.02.17

    3disparaging

ayur-notes編集スタッフ

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