アーユルヴェーダでは心と体のバランスの調和を整えることに重きを置いていて、その心と体のバランスがとれていることが健康な状態とされています。

その健康な状態を手に入れるのに植物の香り「アロマ」を取り入れることはとても重要と考えられています。

アーユルヴェーダでは「芳香のある花輪を身に付けると精力、体力を強化し、長寿を促す」とされていて、目にはバラを、のどにシナモン、皮膚にビャクダン、額にクスノキの芳香を使います。

植物の香り(アロマ)は嗅覚から取り入れてそれを感じます。嗅覚は五感の中でも最も古い感覚器官であり、脳に直結する重要な器官です。

その植物の香りによって、その時の体の状態、心の状態が分かります。

植物の香り(アロマ)の作用

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香りのよい花や植物を生けるだけで、喜びと活気に溢れ、金運も上昇するとされています。

植物の香りをまとう効果は「体の匂いを取り除き、疲れを取り、活気が増して皮膚や容姿が輝き、幸運を運ぶ」といわれていて、日々の生活に積極的に取り入れたいものです。

普段バタバタと忙しい日常を送っていると、綺麗な花を愛でて美しいなと思う心や、植物の香りを嗅いで心地よい気持ちになるという行動をすることはあまりないと思います。
ですが、日々の喧噪の中で花や植物を貰って嫌な気持になったり、怒ったりする人は余りいませんね、むしろ嬉しくて、感謝の気持ちが芽生えてきます。

このように、植物の香りは私たちに優しい心をもたらし、何かしらメッセージを与え、問いかけてくれる、そんな作用があるのでしょう。

アロマセラピーと植物の部位での働きかけ

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植物の中の「花」の部分は植物の生殖器官であり、美しさや優雅さを表している部分です。このようなことから、アロマセラピーでは「花」の部分はホルモンや生殖器を整えて美しさのサポートをする役割を期待できます。

また、「木」の部分は安定感やどっしりとした落ち着きを表している部分です。心の不安を取り除き精神の安定をサポートする効果を期待できます。

では、私たち人間にとって植物の香りがどのように作用するのか、少し詳しくみていきましょう。

植物の香り(アロマ)とドーシャの関係

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私たちは好きな香り、よい匂いと感じる香りがそれぞれ異なります。今のあなたが必要とする香りはどんな香りか知ることで、今の自身の状態を探ることができ、心と体のバランスを整えることができます。

アーユルヴェーダでは、脈や呼吸などの体や心の変化が起こる基礎にはエネルギーが働くと考えられます。このエネルギーをドーシャと呼びます。

ドーシャは私たちの体にとって必要不可欠なエネルギー源です。

そして、あらゆるすべての食物や植物がこの体内のエネルギー、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つのドーシャに関係すると考えられます。

3つのドーシャ(トリドーシャ)とは?


香り(アロマ)とドーシャの関わりについて理解を深めるために、ドーシャについて簡単におさらいしていきます。

自然界にあるすべてのものは、この3つのエネルギー、ドーシャから成り立っています。

トリは3という意味で、生命エネルギーはドーシャという意味です。3つあるので総称してトリドーシャといわれます。

この3つのドーシャがどのように私たちの体に作用するのか考えてみましょう。

私たちは毎日食べ物を食べます。その食べた物は胃の中に入っていきます。そして変換のエネルギー「ピッタ」によって血や肉になります。つぎに、運動のエネルギー「ヴァータ」によって体の各部分に栄養が運ばれます。最後に、体の構造を維持する結合のエネルギー「カパ」よって骨が作られます。

このように3つのドーシャ(トリドーシャ)は私たちの体にはなくてはならないものになっています。

アーユルヴェーダでは体質が異なり、またこの3つのドーシャがバランスを崩したときに体の不調は起こってしまうとされています。

ドーシャの特徴を理解することでドーシャのバランスを取り戻し、健康な体を手に入れることができるのです。

それぞれのドーシャの特徴

  • 風のエネルギー「ヴァータ」は体内の運動のエネルギー
    体内での循環、運搬、呼吸などのすべての動きに関わり、すべての生き物の生きる力の中心となり、軽、冷、動、乾、粗の性質を持っています。
  • 火のエネルギー「ピッタ」は体内の変換のエネルギー
    体内での化学変化、食物の消化、代謝、栄養をエネルギーに変換させる。
    熱、鋭、流、液の性質を持っています。
  • 水のエネルギー「カパ」は体内の結合エネルギー
    体内での構造や体力の維持、ヴァータやピッタのサポート役。
    重、冷、遅、油、安定の性質を持っています。

ここからは、これらの3つのドーシャ(トリドーシャ)がどのように植物の香り(アロマ)と関わっているのか考えてみましょう。

ドーシャ別おすすめの香り(アロマ)と特徴

ヴァータに適した植物の香り(アロマ)

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風のように軽やかで自由な「ヴァータ」体質の方は、想像力豊かで順応性も高いところがよい所ですが、忙しすぎてストレスが過多になると体力的にも精神的にも不安定になりがちです。

  • 恐怖、不安などの感情が芽生える
  • 腰痛、肩こり、冷え、不眠の症状

このように神経系や循環器系の不調が表れやすいとされています。

そんなヴァータの方には

  • 根や心材から採れる重厚な香り・・・ベチバー、サンダルウッド、シダーウッド
  • 甘味、酸味のある香り・・・オレンジ、ベルガモット、ローズマリー
  • リラックス効果のある香り・・・ラベンダー、ベンゾイン

神経を落ち着かせ安定させる、集中力を強化させる、温かみのある甘酸っぱい香りがおすすめ。
上記の香り(アロマ)がヴァータ体質の方をサポートしてくれるはずです。

ピッタに適した植物の香り(アロマ)

いつも燃えるような熱い気持ちを持つ情熱的な「ピッタ」体質の方は、知性があり機敏で無駄のない行動が出来るところがよい所ですが、過剰になりすぎる所があり、敵をつくりやすくなりがちです。

  • 批判的、イライラ、嫉妬心が増えていきます
  • 目の充血、抜け毛、消化器系のトラブル

このような不調や炎症などの皮膚のトラブルも表れやすいとされています。

そんなピッタの方には

  • 茎や葉から採れる優しい香り・・・ペパーミント、ラベンダー
  • 苦味、ハーブ系の香り・・・メリッサ、クラリセージ
  • 冷却、鎮静作用の香り・・・カモミール、サンダルウッド

冷たく、甘い香りが特徴で、熱くなりやすいピッタの熱を冷ますさわやかな香りがおすすめ。
上記の香り(アロマ)がピッタをサポートしてくれるのではないでしょうか。

カパに適した植物の香り(アロマ)


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落ち着いていて人からの信頼が厚い「カパ」体質の方は、辛抱強く物事にじっくり取り組みます。面倒見がよく、穏やかな点がよい所ですが、カパが過剰になると執念深さや保守的な面が出て頑固になりがちです。

  • アレルギー性鼻炎、気管支炎などのトラブル
  • だるさや、むくみ、体重の増加

このような不調や呼吸器のトラブルも起こりやすくなるとされています。

そんなカパの方には

  • 葉や樹木から採れる香り・・・ユーカリ、ティートリー
  • 渋くて苦いスパイシーな香り・・・クローブ、ブラックペッパー
  • デトックスに適した香り・・・ジュニパー、マジョラム

温かみのある刺激的な香り鈍った感覚を刺激する香りがおすすめ。
上記の香り(アロマ)がカパをサポートしてくれるのではないでしょうか。

植物の香り「アロマ」の持つ力

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これまでの話の中でも分かるように、植物は私たち人間と密接な関係があります。まわりを見渡せば植物があり、私たち人間と切っても切れない関係ですね。

幸せと感じるとき、悲しいとき、落ち込んでるとき、それぞれのシーンで植物の香りは、いつも私たちのすぐそばにあり、その時の記憶と香りの記憶はつながっていて心に思い出(記憶)と一緒に残っています。

幼少のころに摘んだ花の香りと思い出、出会いや別れのシーンで貰った花束の香り。その時の嬉しかったり、悲しかったりする感情はその香りを嗅ぐことで思い出すことができ、記憶の片隅にずっと残っています。そして、その時のあなたの心と体の状態はどんなだったのかまで思い出すかもしれません。

実際にまわりにあるたくさんの植物の香りを嗅いでみてください。今好きな香り、思い出の香り、いい匂いと感じる香り・・・あなたにとって必要だなと感じる香りを直感で選んでください。それとは逆に、嫌な香り、苦手な香りもあるかもしれません。それらは選ばないでください。心地よいと感じるその香りが今のあなたの状態を表し、あなたを癒してくれるはずです。

植物の香りを身にまとうことで、今のあなたの状態を知ることができ、気づきを与えてくれて、望む方向へと導いてくれる助けになるはずです。

普段からぜひ、香り(アロマ)を取り入れて日常を過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

 

参考資料:
日下部康子著『宇宙の法則で幸せをつかむ』ギャラクシーブックス
体質に合ったアロマの使用法『暮らしに活かすアーユルヴェーダジッセン編』西川眞知子ライフデザイン研究所 https://www.jnhc.co.jp/second/entry/post-18/

 

 


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