ギー(GHEE)とは無塩バターから水分やタンパク質、糖分などを取り除いたピュアオイルです。
アーユルヴェーダでは万能オイルとして、料理用としてはもちろん、治療や肌に塗ったりマッサージオイルとして使用されます。
ギーはすべてのドーシャを鎮静させる食材のひとつで、さまざまな料理に使用されます。ピッタを増悪させずに、消化力を高める働きもあります。また、「生命エネルギーのもと」といわれるオージャスも高めてくれます。
「ネトラバスティ」や「ナスヤ」の際もギーを使用することがあります。
ギーは共役リノール酸*を多く含み、たまった脂肪を分解・燃焼・抑制する効果があるとされています。
また、抗酸化作用の強いビタミンA・Eも含まれ、マッサージするように肌に塗ると美肌にもよいといわれています。
アーユルヴェーダではそのほかにも、全身の巡りをよくする、お腹の調子を整える、目の疲れや鼻の不調、炎症やアレルギーの緩和や記憶力の改善にも役立つとされています。
ギーは不純物がなく抗酸化物質が豊富なことから、長期保存が可能です。
無塩バターから簡単に自宅でも作ることができます。
*共役リノール酸とは、不飽和脂肪酸の一種。乳製品に多く含まれます。
脂肪を分解しエネルギーに変換する酵素に働きかけたり、代謝を促します。体内で作られることはほとんどなく、食事から摂取することが必要。
2021.04.09
家庭でできる!インドの健康調味オイル「ギー」の作り方
最高の油「ギー」 前回の記事でご紹介したレシピ、インドの養生食「キチュリ」の仕上げに、「ギー」という油を加えましたが、このギーとは何でしょ...
参考資料:
上馬場和夫/西川眞知子著『インドの生命の化学アーユルヴェーダ』農山漁村文化協会
文=板倉由佳
アーユルノート編集メンバーです。アーユルノートを通じ、多くの方と一緒にアーユルヴェーダについての学びを深め、アーユルヴェーダを実践中しています。メンバーは、アロマやメディカルハーブに造詣が深く、アロマ・ハーブについても発信しています。スタッフが実際に実践し、よかったこと・情報・簡単にできることを紹介します。
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